『一番だしの引き方(取り方)』詳しい引き方3例♪簡単な観察と考察 - 簡単レシピでうちごはん

『一番だしの引き方(取り方)』詳しい引き方3例♪簡単な観察と考察


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『一番だしの引き方(取り方)』 美味しい引き方3例


 

 本日は、和食基本の出汁のひとつ、一番だしの引き方を3例ご紹介したいと思います。
 昆布と鰹の旨味と香りを美味しく引き出し、雑味なく後味もすっきりと上品な一番だし。
 だしそれ自体の味と風味も格別、食材を引き立てるので利用価値が高いのも魅力です。

 昆布に含まれ、植物性に代表される旨味《グルタミン酸》
 鰹節に含まれ、動物性に代表される旨味《イノシン酸》

 このふたつの旨味成分が一緒になり、"旨味の相乗効果"が生まれ、
 旨味が倍になるのではなく、何倍にもなる事は有名です。


 また、和食のだしの作り方も、作るその人その人によって千差万別。
 押さえておきたいポイントはいくつかありますが、決まりなどありません。
 今回、自分の好奇心的な部分もあって、簡単ですが観察と考察を含め記事にした部分もあります。

 もちろん、市販のだしの素でも十分に美味しい料理は作れますが、
 やはり自分でだしを引いた(取った・作った)物は、格別美味しい料理が作れる様に感じます。


 この記事が美味しい和食のだし作りのひとつ、何かしらの参考になれば幸いですが、
 記事内容が少し長くなっていますので、どうぞ必要な部分だけ参考にしていただければと思います。
 それでは、本日の料理のレシピをご紹介していきます(^▽^)



【昆布と鰹節、素材のポイント】



①『昆布を水からゆっくりと熱を加え、60℃~80℃の水温で旨味を抽出。』
⇒※昆布は80℃以上になると多粘糖体がカバーし、外側のタンパク質が凝固、
旨味成分《グルタミン酸》の抽出ができていないことが分かっています。

②『鰹節を加える時の水温は85℃まで!』
かつお節は85℃以上の煮立った中に入れると、香りが飛び、
だしが濁ったり、雑味(苦みやえぐみ)が出てしまいます。

③他にも、和食の出汁に合う水は『軟水』です。

また、だしを作ったら早めに使い切る方が良いです。
香りが消え味も落ちてしまいます。
※また、腐るので(臭で分かります)注意してください。





一番だし3例01



材料・調味料


【一番だし/材料】

水                  1ℓ

昆布                 5~20g

(水に対して0.5~2%/本日は15g使用)
※真昆布、利尻昆布、羅臼昆布など、お好みの昆布をご使用ください。

鰹節(削り節)             10~40g
(水に対して1~4%/本日は30g使用) 
※本日はかつおの削り節です。お好みで、他の魚の削り節など(マグロなど)。



本日のレシピ / 一番だしの引き方 3例と観察



一番だし作り方例1-01


【下準備/材料用意】


今回だしの引き方例①と②は、こちらの材料を使用しています。
※例③は鰹節が違います。

⇒和食に合う、昆布と鰹節の旨味成分が溶けだしやすい、"軟水"。

⇒風味良く上品なだしが引ける、"本枯節の削り節"。

⇒香り良く、やや塩味が効いた上品な風味が特徴。
透明で澄んだだしが引ける、"利尻昆布"。


簡単な説明ですが、上記三つの材料を使っています。



一番だし作り方例1-02一番だし作り方例1-03


昆布は硬く絞った清潔な布などで、軽く表面のごみや砂を拭き取る。

⇒※昆布の表面に吹き出ている白い粉の様なものは、
『マンニット』と呼ばれる旨味成分のひとつなので、綺麗に拭き取る必要はありません。
ただし、昆布の塩分を調整する場合は、軽く水洗いしても構わないように思います。

鰹節はあらかじめ使う分量を用意しておくと、工程がスムーズに流れます。
(香りなど失われてしまうので、袋などに入れて密封しておきます)



一番だし作り方例1-04


今回全ての例で、昆布の水出しは行っていません。
「昆布の水出し」⇒昆布を水にある程度の時間浸け、だしを作る方法です。

ただし、昆布の旨味成分(グルタミン酸)を水へ移動・しやすくする為、
冷やしていない水の中に、約30分程度浸けてからだしを引いていきます。
⇒※例③は作り方が全く違う為、行っていません。

また水の温度が低い場合は、浸けておく時間を長くすると効果的です。





【一番だしの引き方 例①】



一番だし作り方例1-05一番だし作り方例1-06


1.【だし引き①】


鍋に水と昆布を入れ、約30分程度おいておく。
(材料 : 昆布15g / 鰹節30g )

強めの弱火で水の温度を約60℃辺りまで上げます。
60℃辺りを常にキープするような火加減で、
30~1時間程度、お好みの味加減になるまでだしを引いていきましょう。


☆【60℃辺りを常にキープするポイント】☆
鍋が薄く、水の量も少ない場合ですが、(今回の1リットルがそうです)
火がかすかに点いている状態、
超超超弱火でないとすぐに温度が上がってしまいます。



一番だし作り方例1-07一番だし作り方例1-08一番だし作り方例1-09


左画像から、30分、40分、50分の時間経過時の画像です。

30分から40分辺りから、昆布の旨味などがグッと感じられるようになり、
少しずつ少しずつ、水の色が薄く色付いて行きます。

50分辺りになると、さらに昆布の旨味などを感じることが出来ます。



一番だし作り方例1-10


ちょうど60分の時間経過時の画像です。

ここで昆布を湯から引き上げますが、引き上げる前に味を確認しましょう。
旨味が足りないと思った場合、味を見ながらもう少し火にかけます。

今回はさらに約2分時間をかけて、昆布を引き上げました。
この時の温度は、今回61℃を少し超えたぐらいでした。


☆【ポイント】☆
昆布を火にかける時間は、30分程度は火にかけた方が良いと思いますが、
料理に使う用途によって加減しても構わないように思います。



一番だし作り方例1-11




一番だし作り方例1-12一番だし作り方例1-13


2.【だし引き②】



味を確認したら昆布を引き上げ、
鰹節の旨味が良く出る温度帯、80~85℃辺りまで水温を上げ、火を止める。
今回80℃を少し超えたぐらいで火を止めました。



一番だし作り方例1-14一番だし作り方例1-15


鰹節を湯の中にまんべんなく入れ、
アクがある場合はそっと掬い取ります。
⇒※鰹節を無理に動かしたり、かき混ぜたりしない。

途中味を見ながら、旨味があり美味しいと感じたらだしを漉します。
素材の状態や味を見て、濾すまでの時間をご調整ください。
(本日は、約35秒程度でだしを漉しました)



一番だし作り方例1-16一番だし作り方例1-17


だしを、写真のシノワやざるなどの裏漉し器で漉す。
この時、清潔な布・キッチンペーパー・ネル地などをかまし布漉しします。
(目の細かい物がおすすめです)

ゆっくりと丁寧にだしを漉し、自然と漉されるまで待ちましょう。
⇒※昆布と鰹節は、絞らず自然と漉されるまで待つ。
絞るとせっかくのだしに余計な雑味が加わり、だしが濁ってしまいます。


☆右側の画像は、だしを漉して残った昆布と鰹です☆
二番だしを引く、
または佃煮やふりかけ、おつまみなどの他の料理に使えます。

また、左側の画像は布漉しがずれない様、
シノワ⇒リードクッキングペーパー2重⇒ざるの順で重ねていますが、
漉し器一つとキッチンペーパー一枚でもOKです。





一番だし作り方例1-18


☆【引き方 例①の完成です】☆


昆布を約60℃で長い時間引きますが、
透明度が高く、とてもクリアな色合いに仕上がります。

味の方はあっさりと滑らかですが、
こちらもクリアに、昆布と鰹の濃厚な旨味を感じられます。

味を見た時に他の例と比較すると、
昆布と鰹の味を、ダイレクトにシャープに感じられるかもしれません。





【一番だしの引き方 例②】



一番だし作り方例2-01一番だし作り方例2-02


1.【だし引き①】


鍋に水と昆布を入れ、約30分程度おいておく。
(材料 : 昆布15g / 鰹節30g )

強めの弱火で火にかけ、昆布が柔らかくなり旨味も出る程度、
約10分程度で沸騰の少し前、約80℃になるようにする。
※火加減の調整をしてください。

火加減にもよりますが、ひとつの温度変化の目安として
約55℃辺りから初めてのアクが出始めます。



一番だし作り方例2-04一番だし作り方例2-05


沸騰する少し前に昆布を取り出しますが、
目安として、昆布とアクがゆっくりと動きはじめると、
水温が80℃に近くなってきます。

⇒※昆布の旨味は、温度帯・だしを引く時間で出方も違います。
お好みでじっくりと時間をかけて、ゆっくりと80℃まで上げて行っても構いません。
(出来上がりの色が濃くなりますが、味わいはしっかりと付きます)





一番だし作り方例2-06一番だし作り方例2-07


2.【だし引き②】


昆布を取り出したらサッと強火にして沸騰させ、
鰹の香りが引き立つよう昆布の香りと雑味、水の中の酸素を一緒に飛ばす。

沸騰したらアクのを掬い取りましょう。
⇒※アクの中には、雑味やぬめりが含まれています。

アクをあらかた掬い取ったら、火を止める。
差し水を沸騰した湯に加え、
鰹節の旨味が良く出る温度帯、80~85℃辺りまで水温を下げます。

⇒※今回の水1リットルに対してですが、差し水100mlを加え、
約分程度待つと、約80~85℃まで水温が下がります。



一番だし作り方例2-08一番だし作り方例2-09一番だし作り方例2-10


鰹節を湯の中にまんべんなく入れ、
アクがある場合はそっと掬い取ります。
⇒※鰹節を無理に動かしたり、かき混ぜたりしない。

途中味を見ながら、旨味があり美味しいと感じたらだしを漉します。
素材の状態や味を見て、濾すまでの時間をご調整ください。
(本日は、約50秒程度でだしを漉しました)



一番だし作り方例2-11一番だし作り方例2-12


だしを、写真のシノワやざるなどの裏漉し器で漉す。
この時、清潔な布・キッチンペーパー・ネル地などをかまし布漉しします。
(目の細かい物がおすすめです)

ゆっくりと丁寧にだしを漉し、自然と漉されるまで待ちましょう。
⇒※昆布と鰹節は、絞らず自然と漉されるまで待つ。
絞るとせっかくのだしに余計な雑味が加わり、だしが濁ってしまいます。


☆右側の画像は、だしを漉して残った昆布と鰹です☆
二番だしを引く、
または佃煮やふりかけ、おつまみなどの他の料理に使えます。

また、左側の画像は布漉しがずれない様、
シノワ⇒リードクッキングペーパー2重⇒ざるの順で重ねていますが、
漉し器一つとキッチンペーパー一枚でもOKです。





一番だし作り方例2-13
(この方法は、一般的な従来の一番だしの引き方です)

☆【引き方 例②の完成です】☆


温度を徐々に上げてだしを引くので、
引く時間と温度帯で、出来上がりの味の調整が出来ます。
例①と比較すると若干ですが、透明度がかすかに淡く仕上がります。

また、味の方はもちろんあっさりとしていますが、
昆布と鰹の厚みのある濃厚な味わいを、ゆっくりと舌に感じられ、
こちらも例①同様、料理によって引きの時間をコントロールしてもいいと思います。





【一番だしの引き方 例③】



一番だし作り方例3-04一番だし作り方例3-05
(この方法は、昆布を火にかけ煮込みません)

1.【だし引き】


①まず、水1リットルを沸騰させ耐熱ボウルに移す。

ボウルに入れた時点で、約90℃程度に温度が下がります。
そのまま少し時間をおくと、
約2分30~40秒辺りで80℃前後の温度になります。

②昆布5g~⇒鰹節10g~の順に湯の中に入れ、約1分程度おき、
シノワやざるで例①・例②同様、だしを布漉しすれば出来上がりです。
(清潔な布・キッチンペーパー・ネル地などをかます)

⇒※今回3パターンのだしを引いてみました。





一番だし作り方例3-01一番だし作り方例3-02一番だし作り方例3-03


☆【引き方 例③の完成です】☆


A : 昆布5g / 鰹節10g / 湯に入れておいた時間 1分
B : 昆布5g / 鰹節10g / 湯に入れておいた時間 2分
C : 昆布15g / 鰹節30g / 湯に入れておいた時間 1分


Aの味は薄い感じはしますが、昆布と鰹節の味がクリアに感じられます。
また、BはAより時間を置いた為、少し色が濁りました。
(味は同量でだしを引くなら、Aの方がシャープに味を感じられると思います)

Cは例①と例②と同様の量、昆布と鰹節を使用しました。
味は、昆布を煮込む引き方に近くなりますが、
やわらかい味わいというよりは、軽い味わいの感じで仕上がります。





一番だし3例002一番だし3例03


☆本日のレシピ、だし引き3例の完成画像です☆



もちろんですが、だしの引きかた次第で、味わいも大きく変わります。
今回引き方にある程度の時間・温度など、少し絞って記事にしましたが、
ポイントを押さえて、お気に入りのだしを完成させてみても面白いかもしれません。

本日は、『一番だしの引き方(取り方)』美味しい引き方3例でした(^▽^)



※下画像↓は、前回ご紹介した一番だしで作れる定番の汁物です。
宜しければ、一番だしを使った料理のご参考に是非。
『しじみの味噌汁 赤だし仕立て』貝の旨味が凝縮!美味な汁物レシピ


ShijimiMisoshiru00



最後までご覧いただき、有難うございました^^
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コメント
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こんばんは♪

ひぃろさん、こんばんは♪
丁寧にだしをとられていて、素晴らしいですね☆
だしは和食の基本ですものね!
最近、便利なだしパックばかり使っていたので、少し反省しました・・・(笑)
だしから自分でとった和食のお味は格別でしょうね~(*^_^*)
なんだかとても科学的ですし、ひぃろさんはとても味覚が優れているのでしょうね。
プロの料理人のようです♪

2014-04-27 20:34 from カシュカシュ

No title

こんばんは。
丁寧にご紹介、頭が下がります。
温度と時間で、こんなに変わるのですか。
驚きで、奥が深いのだと改めて知りました。
私も昆布と鰹だベース、次回は丁寧に気をつけてとってます。

モニターとか自分でお取り寄せの振り出汁も使っていますが、これにはこの出汁がおいしいけれどと感じる最近です。
繊細ですね。

2014-04-27 22:02 from みなづき | Edit

おはようございます、カシュカシュさん。

有難うございます、少し記事が長くなりました(笑)
いえいえ、自分も普段市販のだし使う事多いですよ。
手軽に使えるし時間が掛からず、十分美味しい料理が作れますものね^^

ただ、やはり引いただしはとても美味しいですよね~(´∀`*)
料理の味にグッと違いが出てきます。
今回好奇心で記事にしてみた部分もあるのですが、
とてもお褒めいただき有難うございます、恐縮です^^

2014-04-28 08:05 from 自宅料理人ひぃろ | Edit

おはようございます、みなづきさん。

恐れ入ります^^今回自分もとても勉強になりました。

そうなんですよ、普段は温度計使ったりしないのですが、
温度を計りながら時間の確認をしてみると、ハッキリとだしに違いがでました。
比較してみるととてもよく分かりました。

そうですよね、繊細な部分ありますよね。
「この料理にはこの出汁はちょっと合わないかな~…」っていう事ありますものね。

2014-04-28 08:17 from 自宅料理人ひぃろ | Edit

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